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オタクの備忘録

ミルキィホームズは最高である。証明終了。-ミルキィホームズ ファイナルライブ Q.E.D. 感想-

 ミルキィホームズの最後のライブ『ミルキィホームズ ファイナルライブ Q.E.D. 』が1/28(月)日本武道館で開催された。最後までミルキィらしい、最高のライブだった。せっかくなので、自分の話も交えながら書き留めておこうと思う。

前語り

 昔話になるけれど付き合ってほしい。自分がミルキィホームズと出会ったのは2011年の夏。アニメ一期の放映が終わって半年ほど経ったタイミングで遅ればせながらもアニメを観て、カオスな世界観と魅力的なキャラクターにのめり込んでしまった。同時にミルキィホームズという声優ユニットを知り、その華やかさとキャッチーな楽曲に興味を持ち、ライブに行ってみたいと思うようになった。

 今でこそ色んなアーティスト、声優ユニットなどのライブに行くようになったけど、ミルキィホームズは自分がライブに行くようになったきっかけのユニットだった。初めて行ったのは忘れもしないMilky Holmes Live Tour 2011 Autumn "To-gather!!!!"の大阪公演(なんばHatch)で、誘った友達と3人、福岡から大阪までの夜行バスに乗って行き、ライブに参加したことをよく覚えている。

 それから転がるようにミルキィにハマっていき、翌年の武道館ライブ、その翌年のニューイヤーライブにも行った。(μ'sのニューイヤーライブは外れた)。
今考えれば大学生で金も大して無いくせに福岡からよく遠征に行ってたなと思う。今では公式のイベント一覧にも載っていないヤマダ電機の家電フェア@ヤフードームに出演したときにも行ったりと、ミルキィホームズは自分のオタク半生を語るうえでは欠かすことのできないユニットだ。

 その頃からTwitterでミルキィ関連の繋がりも出来たりして、武道館ライブではカードゲームのオフ会に参加したりと、ミルキアン仲間ができた。同じブシロードのコンテンツであるヴァイスシュヴァルツのイベントを通じて交流したり、とても充実していた。

 しかし、あれはちょうどミルキィにアニメ4期が放映されていた頃だった、東京に引っ越して身の回りの環境が変わったり、ラブライブ!というマモノ的コンテンツに本格的にハマったりということもあり、ミルキィを以前ほど追わなくなった。さすがに劇場版などはちゃんと観ていたのだが、ミルキィのライブに行くことが減り、ミルキィについて話したりモノを買ったりする頻度は低くなったと思う。

 そしてラブライブ!から流れるようにラブライブ!サンシャイン!!へと移行した自分だったが、初めてのミルキィライブに一緒に行った友人に誘われ、久しぶりにミルキィホームズの単独ライブ(両国)に行き、バカ騒ぎを皆で楽しむアットホームな空間を久々に体感して良さを再認識した。

 ファイナルライブが告知され、ファンクラブ最速先行があることを知った自分は開設年以来、6年ぶりにファンクラブに入会し直した。ちょうど巷では安室奈美恵の引退が報道され、普段応援していない奴がファイナルライブだけ行くのか云々という話もよく見かけたが、どうしても行きたいと思い、迷わずチケットを取りに行った。

 そしてライブ当日、仕事でやや予定外の事象はあったのだが、万難を排して行く心づもりではあったので、夕方からの時間は確保した。席はアリーナ11列で友人と後輩の3連番。7年前の武道館の時は2階席だったからだいぶ景色が違うなぁとしみじみ感じていた。

Q.E.D. 開幕

 ミルキィホームズの代名詞とも言える『正解はひとつ!じゃない!!』で開幕したファイナルライブ。色々なライブに行ったけれど、やはりミルキィのライブは一番声を出すし周りもうるさい。(しかしそれが良い。というか幼稚園だから仕方ない)

 ショートVerを織り交ぜながら、色んな曲をやってくれたのは非常に良かった。人それぞれミルキィと出会った時期や思い出の曲は違うから、少しでもそこにヒットするようにセトリに散りばめてくれて、キャスト、スタッフ、ミルキアン、全ての人にとって悔いが残らないようにやり尽くす覚悟が垣間見えた。

 古参と威張るつもりも無いし、懐古厨と言われたくも無いのだけれど、やはり自分は初期曲を一番聴き込んでいたこともあり、『恋の調査報告書』『こちらミルキィホームズ!』『いつだってサポーター!』『ミルキィ tea time』あたりをやってくれたことがとても嬉しかった。イントロの時点で色んなことを思い出しつつ、体が覚えていたコールと振りを存分に楽しんだ。

 ファイナルライブということで駆けつけてくれたフェザーズ、明坂さん、南條さん、もりしーも最高のパフォーマンスでミルキィホームズの門出を彩ってくれた。特に南條さんは少し前にインフルにかかっていたので、歌い終わった後には「間に合ってよかった…」と本当に安堵の表情を浮かべていた。ミルキアンとしても『ココロノエデン』で「こーころ!」コールを久しぶりにできたのはとても気持ち良かった。

 そして『Day by Day~キミと一緒に』、これも忘れたくない曲。この曲は前回の武道館ライブのための曲と言っても良い曲で、ファイナルで聴きたいなと思っていた。ショートVerとはいえ、この曲を武道館という地でまた聴くことができて感慨深かった。


 予想半分で願望半分だったのだが、最後の曲は『バイバイエール!』かなと思っていた。というのは、最後はミルキィらしく、かしましく終わって欲しかったのと、最後のサビで銀テープが発射される画が見えたからだ。

 しかし、ミルキィホームズはそのオタクの予想を軽々と飛び越えていった。銀テの発射しどころというのは意見が一致していたようで、アンコール前の最後の曲として『バイバイエール!』は披露された。

 そう、『バイバイエール!』だけでは終わらなかった。明日も仕事あるけどまあ多少喉潰れてもええか、とか思いながら全力でアンコールを叫び続けた。

 アンコール『ミルキィアタック』の後、ミルキィ4人からの挨拶ということで、一人一人、今の想いをしたためた手紙を読んでくれた。
 
 みころんはオーディションからミルキィ入りした自分の境遇を話し、一歩踏み出して良かったという過去の自分への感謝、自分を選んでくれたみんなへの感謝を話してくれた。寂しい、と零れた言葉は本音も本音なのだろうなと感じた。
 
 そらまるはユニット稼働当初の自分の不安や不甲斐なさの話と、それを支えてくれたメンバーへの感謝を力強く伝えてくれた。さっきまで泣いていたのに自分の手紙を読むときには涙をこらえて噛み締めるように読んでいたのがとても印象的だった。そもそも、このファイナルでもショートVerとはいえ4曲の歌唱とダンスを続けた後にソロ曲に突入して宙を舞うという、昔では考えられないほどの運動量をこなしていて格好良かった。
 
 その中でもみもりんの手紙は内容としてはネタもあって面白くもあったのだが、ひとつひとつのエピソードが具体的で、聴いているこっちも色々な思い出を鮮明に思い出してしまった。さらに「これからは、声優三森すずこ第二章です」という力強い宣言と決意の表情には涙が溢れてきてしまった。
 
 いずさまは、前の3人が便箋に書いた手紙を読み上げていった中、「私も便箋に書いてくれば良かった…」と呟きながら、まさかの巻物を取り出したのだから涙目で爆笑してしまった。しかし、そんないずさまの「おばあちゃんになっても、お墓に入っても、私は一生ミルキィホームズの曲を歌うから!」という愛溢れる言葉に心を打たれてまた涙を流してしまった。

 その後はミルキアンだけで『聞こえなくてもありがとう』を合唱し、そのお返しとばかりにミルキィの4人は『雨上がりのミライ』を披露してくれた。10年経っても遜色ないどころかキレを増している間奏でのみもりんのダンスもしっかりと網膜に焼き付けた。

 『そして、群青にとけていく』では曲の終わりに一人一人がステージに探偵帽を置いて階段を上っていき、一礼。溢れんばかりの拍手と喝采を浴びせることで、僕らミルキアンはその名探偵達を讃えた。

 これは順番の偶然が生んだ妙なのだけれど、いずさまが4番目だったので、探偵帽を置いてステージ上段へ上って4人揃ったとき、会場は青一色になっていて、彼女たちはまさに群青に溶けゆくようだった。

 アンコールが終わっても止まない拍手、どこからか「ミ、ル、キィ!」のコール。自分もこれに追随した。ミルキィホームズのアンコールで「ミルキィ」と叫んだのは初めてだった。

 その声が届き、ステージの脇からわー!と言いながらばたばたと登場して、さっき置いていった探偵帽をひょいっと拾うミルキィの4人。

 あんなに綺麗で情感たっぷりの去り方をしておきながら、次の瞬間には平気な顔をしていつもの調子でそこに現れる。あまりの落差に思わず笑ってしまった。しかしこれこそがミルキィホームズ。そんな自分の大好きなミルキィを最後まで見られたことが幸せだった。
 
 しんみりと去るミルキィも綺麗だったけれど、やっぱりミルキィは笑って終わるのが一番似合う。

 最後に披露されたのは『正解はひとつ!じゃない!!』。自分も、会場のミルキアンも、きっとミルキィの4人もこれほどまでに全力でこの曲を歌ったことは無かっただろう。ミルキィの4人は熱く高らかにいつもの笑顔で、しかしそれでももう一度帽子を被ることはせずに歌い上げて有終の美を飾ってくれた。

 曲が終わり、マイクをOFFにした彼女たちの最後の挨拶はとても明瞭に聞こえた。彼女たちが見えなくなるその本当の本当に最後の瞬間まで、自分はありがとうを叫び続けた。

後語り

 前述した通り、自分はミルキィのアニメ4期以降、しばらくミルキィを追えていなかった。2011年頃からの相互フォロワーで、初期のツアーから最終道のツアー、そしてファイナルまでずっと参加し続けたミルキアンもいて、本当にミルキィを支え続けてくれたのは彼らのような存在なのだろうなと思う。

 ミルキィのフィナーレを見届ける資格で言えば、彼らには到底及ばないだろう。しかし、ミルキィに熱中した者の一人として、ミルキィホームズにありがとうと言いたかった。ひどく独善的で自己満足なのだけれど、行かずにはいられなかった。

 最後のライブでもっと聴きたいと思わせ、ああ、もっと追いかけていれば良かったなぁ、と思わせるのだから敵わない。ギルティホームズというネタがあるけれど本当に罪作りな存在だ。

 ファイナルライブのタイトルはQ.E.D.。このライブできっと色々なことが証明された。ミルキィホームズが最高であること。自分がミルキィホームズを大好きだということ。ミルキィホームズが永遠に愛されるであろうということ。

 ミルキィホームズは最高であったし、これからもミルキアンの心の支えであり続けるだろう。そう確信できる最高の幕切れだった。

 ありがとう、ミルキィホームズ。本当にお疲れ様でした。

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